halcyon days

5-7-5-7-7

20/21

この先に乗る人なしと知るときのバスの車内は少し華やぐ いしみちはここで終わりてぬかるみを具象具象と歩くほかなし よき火口(ほくち)探しにゆきて時は過ぎついに火蓋を切ることはなく 車窓より眺むる街の煙突の毒気を高く放り上げたり 点となり線ともなろう鳶たちの行きし方など知る由もなく

この先に乗る人なしと知るときのバスの車内は少し華やぐ

 六厩めれう


いしみちはここで終わりてぬかるみを具象具象と歩くほかなし


よき火口(ほくち)探しにゆきて時は過ぎついに火蓋を切ることはなく


車窓より眺むる街の煙突の毒気を高く放り上げたり


点となり線ともなろう鳶たちの行きし方など知る由もなく

 

アーカイブ啓かるるとき記憶とは記録の上位互換と思う

日本人はアルコールが置いてあるとちゃんと使おうとするから偉いね。

同調圧力がよくないことのように言われるが、適度な同調圧力は適切な連帯感となって現れることもある。

お砂糖のクルルマークを崇めれば力がみなぎるような気がする

なんかアイヌのシンボルに似てない?最近マスクの刺繍でよく見かける。

誰が何と言おうと短歌は難しい。思い通りに詠む、失敗する、流行っぽい作風に迎合する、失敗する、古語文語に挑戦、失敗する・・・どうしたらいいねんという感じ。自分を曲げたうえで失敗するとよりダメージも大きい。嫌いなものを我慢して食べた見返りが全然ない。

少しわかってきたこともある。あまりいろいろ詰め込みすぎてはだめだということ。あと共通体験で連帯している者同士は互いの歌が(説明なしでも)わかってしまうということ。

しかしどんなヘンテコな世界にも毫ほどの真実はあると思う。どんな嘘でも 100% の嘘はあり得ないわけで必ずいくらかの真実を含んでしまう。そういう意味で無記名の SNS 歌会の投票システムというのも、案外真実に近い結果がでているのではないかとも思う。

今風のおかめであるが言うことは実に正しい藤田ニコルは

家にいないことも多いので、今更ながら電子書籍をはじめた。これが結構便利。短歌の本もいくつか買ってみた。紙の本であれば到底携行できない量だと思うけど。

モデル出身のタレントさんが実に多いんだけど、人は見かけによらないものだな。

今風のおかめであるが言うことは実に正しい藤田ニコル

 六厩めれう

 

憐れんで引き合わせたらめきめきときらきらまでも去ってゆくなり

年始は人並みの休みをもらったが、それ以降はいろいろと回らなくなってきている。もう一月という感じは残っておらず、ただの「冬」である。

それでもなんとか SNS の方に一首、出来たらここにも一首という感じの毎日にはしたいものである。

自分に向いているのは自然詠なのか、ただごと歌なのか、前衛短歌なのか、未だわからなくている。今のところは SNS にただ事っぽい歌を、こちらのブログにはやや実験的なものを上げて行ければと思っている。

憐れんで引き合わせたらめきめきときらきらまでも去ってゆくなり

 六厩めれう

 震災忌に寄せて

列車より遠の松原眺むれば眺むることも祈りと思わん

 

2020 年自選短歌『陰』

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慣習が、優しいそれがこの歌を駄目にするべく牙を抜くのだ

 六厩めれう


黒電話指で回して現世(うつしよ)のすべての数を追い詰めていく


まだ少し信じてはいる座して死を待つよりも死を迎えに行くよ


騒擾のいっそ渦中の人となり夜すがらひとつオクターブあげて


狂犬は犬として死すも人間は人として死すること能わず


絶海にただ独り身で漕ぎ出せばいずくを見ても容赦なく海

 

2020 年自選短歌『陽』

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それなりに歪む景色が愛おしくこの年の瀬も玻璃窓を拭く

 六厩めれう


筆の穂を洗うバケツのひと部屋を綺麗なままに残す必然


木と鉄のあわいあやうし地下壕に打ち捨てられたスコップひとつ


意匠上われには肩がふたつあり払い除けるべきなにかは積もる


鎧われてある草かんむりの牙をもて優しい春の甘噛みをする


飛びながら眠るならいのあの人は胸に小さな陰火を抱く